NBAの主力選手の出場情報が出たら、オッズはすぐに変わる?
「突然の出場情報」についての研究です。主力選手が直前に欠場扱いになったり、出場可能に変わったりしたとき、予測プラットフォームPolymarketのオッズがどれくらい早く変わるかを調べます。
研究情報

このページの目次
主な発見
2025-26シーズンの主力選手の出場情報1,460件の平均結果です。すべてのニュースがこうなるわけではなく、ニュースが出てもオッズがほとんど動かなかったケースもあります。
- 多くの変化は、公式発表の前から始まっていました。全体の変化のうち約4割は、公式発表前1時間以内に起きています。もっと早く情報が出ていた可能性も、ほかの理由の可能性もあり、今回は確かめられませんでした。
- 発表から15分たった後も、オッズは同じ方向にほんの少し動きます。ただ、その幅はとても小さく、取引コストを差し引くと利益は出ません。
- 変化の大きさ:発表1時間前から発表3時間後までで、オッズから換算した勝率の変化は平均で約1パーセントポイントだけです。たとえば50%が49%になる程度です。
- NBAは今シーズンから負傷者リストを15分ごとに更新するようになり、「かなり前から先に動く」ことは減ったように見えます。ただし、確かと言えるだけの証拠はまだありません。
やさしい解説
何を知りたいのか?
主力選手が急に出られなくなると、多くの人は「このチームは勝ちにくくなる」と考えるでしょう。私たちが知りたいのは、NBAが選手の出場の可否を公式に発表した後、Polymarketのオッズがすぐに変わるのか、それとも時間をかけてゆっくり変わるのか、ということです。
どうやって調べるのか?
Polymarketは、試合結果を売り買いできる予測プラットフォームです。「レイカーズが今日勝つ」を例にすると、価格は0〜1ドルの間で決まります。レイカーズが勝てば一口につき1ドルが戻り、負ければ0です。つまり価格が0.60ドルなら、取引している人たちが全体として「レイカーズが勝つ確率は約60%」と考えている、という意味になります。これはみんなの見方であって、本当の勝率と同じとは限りません。ニュースが出て見方が変われば、オッズも変わります。Polymarketの価格はそのままオッズに換算できます。価格0.60ドル=勝率約60%=オッズ約1.67です(オッズ=1 ÷ 価格)。私たちは2025-26シーズンの主力選手の出場ステータスの変更(例:「出場微妙(Questionable)」から「欠場(Out)」へ)を集め、実際に1,460件を分析しました。オッズを5分ごとに記録し、ニュース発表の前後でオッズがどう変わるかを見ています。
今わかっていることは?
すべてのニュースを合計して見ると、発表後のオッズの動きは主に最初の15分に集中していて(発表後の動きだけで見ると、最初の15分が約8割)、その後はごく小さな変化しか残りません。また、観察したオッズの動き全体のうち約4割は、公式発表前1時間以内にすでに起きていました。記者やほかのルートから情報が早く出ていた可能性もあれば、ほかの理由の可能性もあります。
これは何を意味しますか?
公式発表を待ってから動くだけでは、ほかの人より早く情報を知れるとは限りません。私たちのモデルにとっては、選手が出場できるかどうかの情報を、できるだけ早く、できるだけ正確に取り入れることが大切です。
まだ言えないことは?
「15分」は多くのニュースを合計した結果で、どの試合でも同じとは限りません。約58%のニュースでは、発表後15分以内にオッズがまったく動きませんでした。オッズのデータは5分ごとにしかないため、その5分の間に何が起きたかは見えません。15分より後の小さな動きは、オッズが動かなかったニュースを除くと、確かとは言えなくなります。また、この研究は「ニュースを見てから取引すればもうかる」ことを証明するものではありません。
このページで使う用語
- Polymarket
- 試合結果を売り買いできる予測プラットフォーム。価格は0〜1ドルの間で、取引している人たちが考える「起こる確率」をおおまかに表しますが、本当の確率と同じとは限りません。価格はそのままオッズに換算できます:オッズ=1 ÷ 価格。
- パーセントポイント
- 二つの確率の差のこと。たとえば50%から51%になれば、1パーセントポイント増えたことになります。
- ニュースの方向
- ニュースによってあるチームの評価が上がった場合、そのチームのオッズは下がります(オッズから換算した勝率は上がります)。これを「ニュースの方向」への動きとしてプラスで記録します。反対方向ならマイナスです。
- ワンテンポ遅れ
- 発表から15分たった後も、オッズが同じ方向に少しずつ動き続けること。
- サンプル
- 今回の研究で実際に分析したニュースや試合のまとまり。「今回のサンプルでは支持」=このデータの中では成り立つものの、新しいデータでもう一度確かめる必要がある、という意味です。
詳しい結果
このグラフでは、どの時点を見ればいい?
- 01発表の1時間前
まずオッズを見て、公式発表の前からすでに動いていないかを確かめます。
- 02公式発表の瞬間
この時刻を区切りにして、ニュースの前と後を分けて比べます。
- 03発表から15分後
発表してすぐの時間に、オッズがどう変わるかを見ます。
- 04その後、3時間後まで
まだ動き続けているかを確かめます。見るのは遅くても試合開始の5分前までです。
下の曲線はたくさんのニュースの平均で、一つの試合の実際の動きではありません。オッズが変わっても、必ずしもニュースが原因とは限りません。
ニュース発表の前後で、チームの勝率は平均してどう推移したか(オッズから換算)
発表1時間前から数えています。緑色の部分は発表後15分間で、ここを過ぎると線はほぼ平らになります。
この図は、変化の流れを説明するために、結果を見た後に追加で作成しました|2025-26レギュラーシーズン、ニュース1,460件の平均|最も遅くて試合開始5分前まで|試合開始まで3時間5分以上あった504件だけで見ても形は同じで、15分後はほとんど動きません。
グラフの詳しい数値を見る
ニュース発表の前後で、チームの勝率は平均どれだけ変わったか(オッズから換算)
単位は「パーセントポイント」です。たとえば50%が51%になれば1パーセントポイントです。プラスの数字は、ニュースが影響する方向に変わったことを表します(例:選手の欠場が決まり、そのチームの勝率が下がる)。変化の大部分は発表後15分以内に起きています。「15分より後」は最大で発表3時間後まで数えます。試合がそれより早く始まる場合は、試合開始5分前までです。
事前に決めた計画どおりに計算。2026/10/20に別のAIツールでプログラムを一つずつ点検した際、時刻の計算ミスが一つ見つかったため、修正して計算し直しました(「更新履歴」を参照)|2025-26レギュラーシーズン、主力選手のニュース1,460件、763試合|5分ごとに記録したPolymarketのオッズを勝率に換算。
研究の仮説さらに詳しく
- H1オッズは一度では調整しきらない → 当初の計算方法では成立:発表から15分たった後も、平均すると同じ方向にほんの少し動きます(オッズから換算した勝率で約0.1パーセントポイント)。ただし、データの絞り込み方を変えるとはっきりしません今回のサンプルでは支持
- H2賭けられている金額が少ない試合ほど、反応がワンテンポ遅れやすい → 証拠が足りず、判断できません証拠不十分
- H3予想外のニュースほど、反応がワンテンポ遅れやすい → 証拠が足りず、判断できません証拠不十分
- H4リストが15分ごとに更新されるようになってから、「発表前に先に動く」ことが減った → 方向は合っていますが、証拠が足りず、判断できません証拠不十分
- H5リストが15分ごとに更新されるようになってから、発表後の動き方が変わった → 証拠が足りず、判断できません証拠不十分
- E1(探索的な分析。結果を見た後に追加で整理)公式発表の前にオッズがどれだけ先に動くか → 全体の動きのうち約4割が、発表前1時間以内に起きていました探索的な結果
研究の背景と価値
ケガの情報は、試合前に入るニュースの中でいちばん影響の大きいものです。オッズの反応がワンテンポ遅れるなら、ニュースが出てからオッズが変わるまでの間に、研究する価値のある「すき間」があることになります。一度で反応しきるなら、予測プラットフォームのオッズは想像以上に早くニュースを反映している、ということになります。
最新の進み具合
最新の進み具合:暫定的な分析が完了しました。データの絞り込みのミスも一か所修正済みです
次のステップ:2026-27シーズンの新しい試合でもう一度確かめ、2027年2月中旬に答え合わせをします
研究の進み具合
- 研究テーマを決定2026-10-19
- 計画を確定し、タイムスタンプを付与2026-10-19
- 公式の負傷者レポートをダウンロード2026-10-20
- ケガ情報を整理し、選手の重要度を計算2026-10-20
- ニュース前後のオッズの変化を分析2026-10-20
- 制度変更の前後を比較2026-10-20
- 結果をまとめてR4と比較し、選手の欠場が確定したときに予測システムがすぐデータを更新できるようにする進行中
- 2026-27シーズンの新しい試合で再検証:計画を確定し、毎日データを収集進行中2026-10-20
データの進み具合
レポートが出る可能性のある時間帯は、すべて一つずつ確認しています。新旧の制度が切り替わった数日間は両方のファイル名を試しているため、もともとレポートが存在しない時間帯もあります。
研究方法
知りたいこと
- オッズは一度で動ききるのでしょうか?それとも少しずつ動き、落ち着くまでに長い時間がかかるのでしょうか?
- それとも、最初に動きすぎて、あとから戻るのでしょうか?
- 公式レポートが出る前から、オッズはすでに動き始めているのでしょうか?
方法の概要
- 「ケガ情報」とは、連続する二つの公式レポートの間で、ある選手のステータスが変わったことを指します(例:「出場微妙(Questionable)」から「欠場(Out)」に変わる)。
- 対象は主力選手だけです:直近10試合の平均出場時間が20分以上の選手。
- 主に見るのは、公式発表の15分後から発表後最大3時間まで(試合がそれより早く始まる場合は試合開始5分前まで)に、オッズが同じ方向に動き続けるかどうかです。NBAの制度変更の前と後で、それぞれ6週間ずつを比べます。
- 私たちは五つの仮説を同時に検証しています。仮説が多いほど、たまたま「効果がありそう」に見える結果が出やすくなるため、判断の基準を厳しめに設定しています。
- 主な結果を見た後に、追加で整理した「15分でどれだけ動ききるか」の二つの計算方法(オッズから換算した勝率で計算):公式発表後の変化だけを見ると、最初の15分で約8割(82%、95%の誤差の範囲は70%〜99%)。発表前1時間も含めて数えると、発表後15分までに約9割(89%、81%〜99%)が完了します。どちらも、すべてのニュースを合計したうえでの割合です。
データの出どころと限界
使っているデータ(すべて公開・無料)
限界
- オッズのデータは5分ごとにしかなく、買値・売値の記録もありません。ごく小さな変化は見えない可能性があり、取引コストは仮定の値を使うしかありません。
- ニュースの時刻には、公式レポートのアップロード時刻を使っています。記者がもっと早く伝えている場合もあるため、「発表前に先に動く」ことは、だれかが抜け駆けしているという意味ではありません。
- NBAは制度を変えたとき、更新の頻度とレポートの提出時刻を同時に変えたため、両方を合わせた効果しか見られません。プレーオフは試合数が少なすぎるため、結論には含めていません。
更新履歴
バージョン履歴
- v1.1-前向き検証2026-10-20
2026-27シーズンの新しい試合でもう一度確かめる計画を確定し、タイムスタンプを付与しました。「どうなれば引き続き成り立つと言えるか」も事前に決めてあります
- v1.0-修正2026-10-20
別のAIツールでプログラムを点検したところ、「試合開始まで20分未満」のニュース18件で時刻の計算ミスが見つかったため、修正してすべて計算し直しました。絞り込み方を変えた場合の結果と誤差の範囲も追加しました
- v1.02026-10-20
2025-26レギュラーシーズンの主な分析が完了(途中の修正はすべて「計画の変更」に記録)
研究の記録
43f952dfab971c945e07378e677b5873c7b3dfe2d725aa6b334cb65fe2bfdcad6593506ba3db9d67cddc2c542d6e312ce145a5fe8a524a2b8219604781a5865cd79a9431905a7a018cc50a685cbdb6547c628d37133bfbfdf90fd4af9d91e86e9cd01e8550b69eaf21e18e3cdc44e937d1f50173bffd93fb25960d0d973b6676このページの内容は研究の記録であり、参考情報にすぎません。いかなる賭けのアドバイスや利益の保証にもあたりません。