アイスホッケーで先発ゴーリーが確定したら、オッズが変わるまでどれくらいかかる?
「ゴーリーの確定」についての研究です。今夜だれが先発ゴーリーを務めるかを記者が伝えた後、Polymarketのオッズが変わるのか、その変化がどれくらい続くのかを調べます(先発メンバー研究の第一弾)。
研究情報

このページの目次
主な発見
「約2割」とは、3時間以内の変化全体のうち18%まで進んだという意味で、オッズが2割変わったという意味ではありません。たとえば、3時間でオッズが2.000から1.994までゆっくり下がる場合、確定から15分後には1.999くらいまでしか下がらず、1.997まで下がるのは約1時間後です。主な結果を見た後に追加で計算したもので、889件のゴーリー確定(689試合分)の平均です。推定の範囲は広く(−9%〜43%)、最初の15分は一時的に逆の方向へ動く可能性もあります。
- 結果を見た後に、3時間すべてを追える早めの確定だけで別に見たもの:平均で約1時間で半分まで動き、3時間後もまだ動いている可能性があります。
- 変化はとても小さく、3時間以内にオッズから換算した勝率が動くのは、平均で約0.15パーセントポイントだけです。たとえば50%が50.15%になる程度です。
- 予想外のゴーリー(みんなが予想していなかった選手)の場合は、最初の動きが比較的大きくなります。
- モデルにとって大切なのは、二人のゴーリーの実力差を早めにしっかり見積もっておくことで、記者の投稿からの数分を争うことではありません。
やさしい解説
何を知りたいのか?
アイスホッケーの先発ゴーリーとは、試合開始時にゴールを守る選手のことです。正ゴーリーが控えに代わると、チームが勝つ確率は下がるかもしれません。ふつうは、チーム担当記者が試合開始の数時間前に、だれが先発するかを投稿で伝えます。私たちが知りたいのは、確定のニュースが出た後、Polymarketのオッズが変わるのか、そしてその変化がどれくらい続くのか、ということです。
どうやって調べるのか?
Polymarketは、試合結果を売り買いできる予測プラットフォームです。「Aチームが今日勝つ」を例にすると、価格は0〜1ドルの間で決まります。Aチームが勝てば一口につき1ドルが戻り、負ければ0です。つまり価格が0.60ドルなら、取引している人たちが全体として「Aチームが勝つ確率は約60%」と考えている、という意味になります。これはみんなの見方であって、本当の勝率と同じとは限りません。ニュースが出て見方が変われば、オッズも変わります。Polymarketの価格はそのままオッズに換算できます。価格0.60ドル=勝率約60%=オッズ約1.67です(オッズ=1 ÷ 価格)。私たちは2025-26シーズンのゴーリー確定1,801件(そのうち598件は予想とは別のゴーリー)を集め、記者の投稿時刻をニュースの発表時刻としました(投稿へのリンクがない一部のケースは、サイトに登録された時刻を使用)。オッズを5分ごとに記録し、確定の前後でオッズがどう変わるかを見ています。
今わかっていることは?
今回のデータでは、ゴーリーが確定した直後はオッズがほとんど動かず、その後ゆっくり変わっていきました。試合開始の3時間5分以上前に確定したニュースだけで見ると、最初の15分で約2割、約1時間で最初の3時間の動きの半分に達します。完全に動ききるまでどれくらいかかるかは今回は正確に推定できず、3時間後もまだ動いている可能性があります。全体の動きはとても小さいです。
変化はどれくらい小さいのですか?
3時間以内の平均的な変化は約0.15パーセントポイントです。数字でイメージすると、50%が50.15%になる程度で、65%になるような変化ではありません。これは大きさを説明するための例で、特定の試合で実際に起きた変化ではありません。モデルにとってゴーリー情報で大切なのは、二人のゴーリーの実力差を正確に見積もり、早めに取り入れることで、記者の投稿からの数分を争うことではありません。
まだ言えないことは?
「約1時間で半分まで動く」は、試合開始の3時間以上前に確定した889件の平均的な動きから読み取ったもので、推定の範囲は30分〜2時間です。どの試合でも同じだと受け取ることはできません。試合開始前の30分以内(ウォーミングアップの時間帯)に確定した試合は約36%あり、時間が短すぎて「どれくらいかかるか」を測れません。確定時刻を見つけられた割合も、チームによってばらつきがあります。また、この研究では実際の取引コストを計算していません。
このページで使う用語
- Polymarket
- 試合結果を売り買いできる予測プラットフォーム。価格は0〜1ドルの間で、取引している人たちが考える「起こる確率」をおおまかに表しますが、本当の確率と同じとは限りません。価格はそのままオッズに換算できます:オッズ=1 ÷ 価格。
- 先発ゴーリー
- 試合開始時にゴールを守る選手。
- 予想外のニュース
- 確定したゴーリーが、試合前のルールで予想した選手と違うこと。たとえば、みんなが正ゴーリーが出ると思っていたのに、控えだった場合です。
- パーセントポイント
- 二つの確率の差のこと。たとえば50%から51%になれば、1パーセントポイント増えたことになります。
- ニュースの方向
- ニュースによってあるチームの評価が上がった場合(たとえば、より実力のあるゴーリーの先発が確定した場合)、そのチームのオッズは下がります(オッズから換算した勝率は上がります)。これを「ニュースの方向」への動きとしてプラスで記録します。
- サンプル
- 今回の研究で実際に分析したニュースや試合のまとまり。「今回のサンプルでは支持」=このデータの中では成り立つものの、新しいデータでもう一度確かめる必要がある、という意味です。
詳しい結果
このグラフでは、どの時点を見ればいい?
- 01記者が先発ゴーリーを確認
確認の情報が出た時刻から観察を始めます。
- 02確認から15分後
まず、短い時間でオッズがどれだけ変わったかを見ます。
- 03確認から1時間後
変化が続いているかを見ます。この時間を、すべての試合に共通するルールとは考えません。
- 04確認から3時間後
この時間までずっと観察できた、同じニュースだけを使って比べます。
下の「どれくらいかかるか」のグラフは、試合開始の3時間5分以上前に出た確認だけを使っています。3時間後もまだ動いている可能性があるので、最後の点でニュースが完全に反映されたとは言えません。
ゴーリー確定後、チームの勝率は平均してどう推移したか(オッズから換算)
試合開始の3時間5分以上前に確定した889件(689試合分)だけを使っているため、どの時点も同じ確定のまとまりで、試合開始で途切れることはありません。緑色の部分は確定後15分間で、ここでは少ししか動かず、その後ゆっくり上がっていきます。
結果を見た後に追加した説明|誤差の範囲は広い(たとえば1時間の時点で0.03〜0.15パーセントポイント)|2.5時間が3時間より少し高いのは、誤差の範囲内です|試合開始前の30分以内に確定した試合(約36%)は時間が短すぎるため、この図には含めていません。
グラフの詳しい数値を見る
ゴーリー確定からの経過時間と、チームの勝率の累計の変化(オッズから換算)
同じ889件の確定(689試合分。試合開始の3時間5分以上前に確定したもの)。単位は「パーセントポイント」で、かっこ内は最初の3時間の変化に占める割合です。
結果を見た後に追加した説明です(当初の計画では「最初の15分」と「その後から試合開始まで」の二つに分けるだけでした)|かっこ内の割合=最初の3時間の変化全体に占める割合|誤差が大きく、1時間の割合は27%〜104%のどこかである可能性があります|確定時刻は二つのグループに分かれます:約36%は試合開始前の30分以内(ウォーミングアップ中)、約49%は試合開始の3時間以上前で、「どれくらいかかるか」を測れるのは後者だけです。
研究の仮説さらに詳しく
- H1オッズは一度では調整しきらない → 成立:確定の15分後から、確定後最大3時間(または試合開始5分前)までの間に、平均すると同じ方向にほんの少し動きます(オッズから換算した勝率で約0.08パーセントポイント)。絞り込み方をいくつか変えても結果は同じでした今回のサンプルでは支持
- H2賭ける人が少ない試合ほど、反応がワンテンポ遅れやすい → 証拠が足りず、方向も逆のため、判断できません証拠不十分
- H3予想外のゴーリーのニュースでは、その後もオッズが動き続けやすい → 方向は合っていますが、厳しめの基準で見ると証拠が足りず、判断できません証拠不十分
- H4予想外のゴーリーのニュースが出る前に、オッズはすでに動いている → 証拠が足りず、判断できません(発表前1時間は、平均するとほとんど動いていません)証拠不十分
- H5(探索的な分析)R1のNBAのケガ情報と比べる → 発表後の「ワンテンポ遅れ」の幅はどちらもとても小さく、ほぼ同じ。試合開始まで3時間5分以上あったニュースだけで見ると、NBAは最初の15分で約9割まで動ききるのに対し、NHLのゴーリーは約2割だけ。これは並べて説明しただけで、正式な比較はしていません探索的な結果
研究の背景と価値
先発ゴーリーや先発投手は勝敗への影響が大きく、発表のタイミングもはっきりしています。R1と比べることで、メンバー情報に対するオッズの動き方が、NBAだけの特徴なのか、ほかの競技でも同じなのかがわかります。
最新の進み具合
最新の進み具合:暫定的な分析が完了しました。データの絞り込み方も修正済みです
次のステップ:2026-27シーズンの新しい試合でもう一度確かめ、2027年2月中旬に答え合わせをします
研究の進み具合
- 研究テーマを決定2026-10-20
- 計画を確定し、タイムスタンプを付与2026-10-20
- ゴーリーの確定時刻とオッズを収集(2025-26レギュラーシーズン)2026-10-20
- メイン分析が完了2026-10-20
- 2026-27シーズンの新しい試合で再検証:計画を確定し、毎日データを収集(2027/2/15に判定)進行中2026-10-20
研究方法
知りたいこと
- ゴーリー確定のニュースが出たとき、オッズは一度で変わりきるのでしょうか?ゆっくり変わるのでしょうか?それとも、いったん動きすぎてから戻るのでしょうか?
- 予想外のニュース(予想されていたのとは別のゴーリー)の場合、その後もオッズが動き続けやすいのでしょうか?
- ニュースが出る前に、オッズは先に動いているのでしょうか?
方法の概要
- 「ゴーリーのニュース」とは、チーム担当記者が、あるチームの今夜の先発ゴーリーを投稿で確定させたことを指します。投稿時刻はミリ秒単位までわかります。
- 「予想される先発」のルール:前日にも試合があり、しかも正ゴーリーが出場していた → 控えが出ると予想。それ以外 → 今シーズン最も多く先発しているゴーリーが出ると予想。確定したゴーリーが予想と違えば「予想外」とします。
- 主に見るのは、確定の15分後から3時間後(または試合開始5分前)までに、オッズがニュースの方向へ動き続けるかどうかです。
- ゴーリーの実力は、NHL公式のセーブ率(シュートを止めた割合)で比べます。
- ニュースの時刻:ほとんどは記者の投稿時刻を使っています。時刻がわかった2,138件の確定のうち、124件は投稿へのリンクがなかったため、サイトに登録された時刻(平均で約2分遅い)を代わりに使いました。分析に含めた1,801件のうち、95件がこのケースです。投稿時刻だけで計算し直しても、結論は同じでした。
- 結果を見た後に追加した説明:「どれくらいかかるか」は、試合開始の3時間5分以上前に確定した889件(689試合分)だけで計算し直しました。こうすると、どの時点でも同じ試合群を見ることになり、試合開始で途切れることもありません。誤差の範囲は「試合を何度も選び直して計算する」方法で推定しています。
データの出どころと限界
使っているデータ(すべて公開・無料)
限界
- 確定時刻を取得できた割合はチームによってばらつきがあり(移籍したゴーリーのデータがよく欠けています)、結果はゴーリー陣が安定しているチームに偏っています。
- セーブ率は運に左右されやすい数字です。2026年3月の約157試合は取引量のデータがなかったため、メイン分析には含めていません。
- オッズのデータは5分ごとにしかありません。記者の投稿が最も早い情報源とは限りません。
- スプレッドや手数料は計算していないため、ニュースに合わせて取引してもうかるかどうかは、まだ判断できません。その後も続く動きは0.1パーセントポイント未満なので、利益を出せる余地は限られているようです。
更新履歴
バージョン履歴
- v1.1-前向き検証2026-10-20
2026-27シーズンの新しい試合でもう一度確かめる計画を確定し、タイムスタンプを付与しました。「どうなれば引き続き成り立つと言えるか」も事前に決めてあります
- v1.0-修正2026-10-20
別のAIツールでプログラムを点検した後:「試合開始まで20分未満」の44件で時刻の計算を修正し、計算し直しました。「約2時間で動ききる」は成り立たなかったため、「約1時間で半分まで動く」に変更。比較のための分析も追加
- v1.02026-10-20
計画を確定してタイムスタンプを付与。2025-26レギュラーシーズンの主な分析が完了(途中の調整はすべて記録済み)
研究の記録
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